食糧難や宇宙生活でもOK!近未来の食生活を支える3つの食材
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 今の日本では、コンビニやスーパーなどで、毎日当然のように好きな食べ物を選び、食べることができる。しかし、こうした食環境は、たかだか30〜40年前の歴史しか持たない。国際連合食糧農業機関(FAO)は、2050年に食糧生産量を現在の6割増しほどにしなければ、人口増加に追いつかなくなることを指摘している。数十年で築かれた飽食環境も、もう数十年後には失われてしまうのかもしれないのだ。

 そんなシナリオに対処するべく、新たな食材の扉が開かれようとしている。今回は、近未来の食材として注目されている3つの食材を紹介する。

昆虫食

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 もし、買ってきた商品にゴキブリが混ざっていようものなら、パニックになり、SNSで晒され、非難轟々の大問題になる。しかし、そんなゴキブリを逆転の発想で食糧にしようと考えるのが、昆虫食だ。もちろん、ゴキブリだけではない。バッタやセミ、芋虫など、昆虫という生物種そのものに、食糧源としての期待がじわじわと集まっている。

 その理由としては、アミノ酸や脂質などが卵や大豆などと遜色がないほど栄養価が高いこと、昆虫の種類が豊富であり、さまざまな気候の土地でも何がしかの昆虫の飼育が可能であること、育てるのが他の動物より比較的安価なこと、などが挙げられている。

 日本でも、昆虫食を愛好する人たちが、昆虫食を科学的・文化的に研究したり、一般の人に啓蒙する活動が行われている。昆虫食のビジュアルは「閲覧注意」とワンクッション挟まざるをえないが、興味のある方は是非、以下の記事で実物の昆虫食をチェックしてみてはいかがだろうか。

*関連記事: 未来のスーパーフード?「昆虫食」を体験してみた

微細藻類

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 日本ではユーグレナ(ミドリムシ)によって徐々に知名度を上げている微細藻類。他にはクロレラ、スピルリナなどの微細藻類が、食糧として知られている。これらの藻類も、昆虫と同じく豊富な栄養源として期待されている。

 微細藻類には、ビタミンやミネラル、アミノ酸の種類が豊富なだけでなく、健康効果の高いとされるオメガ脂肪酸も含まれているという。魚もオメガ脂肪酸が豊富に含まれることが特徴的だが、水中の微細藻類を食べながら育ったことを考えれば当然なのかもしれない。また、適切な育て方さえ確立できれば、短時間で広大な場所や資源を必要とせず、大量に育てることができることも、有望である理由の一つだ。

 現在、ミドリムシやクロレラ、スピルリナなどは、パウダーや錠剤として手に入れることができる。健康食品として、日頃の料理においしく取り入れていく方法を見つけたいものだ。OPENLAB Reviewでは以前、スピルリナをショートケーキに混ぜるとおいしく食べられるのかを調べた。

*関連記事:未来の食糧源?「スピルリナ」でケーキは美味しく作れるか検証!

培養肉

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 昆虫食や微細藻類は原点回帰するような食材だと言えるが、技術の進歩がゆえに生まれた食材もある。人口が増え続ける世界においてウシやブタ、ニワトリといった家畜を現在のやり方で育て続けることは、穀物資源や環境問題の点で限界があると言われ始めている。それでも肉のおいしさを諦められない人類が成し遂げようとしているのが、肉を人工的に作るという方法だ。

 これは、大豆など植物由来の食材を使ってお肉の代わりを作ろうとするものとは異なる。近年発展中である細胞培養の技術を使って、ウシなどの筋肉細胞や脂肪細胞そのものを培養して肉を作るのだ。動物を殺さずにシャーレの中で肉を生み出すという力技である。

 これまでにも、オランダの研究者がウシの幹細胞から作った培養肉でハンバーガーを作製して話題になった。日本でも、細胞培養技術を改良してPure Meat(純肉)を産業化しようと邁進している会社がある。以下の記事では、食糧難にとどまらず宇宙への移住も視野に入れている細胞培養スタートアップ、インテグリカルチャー株式会社の中の人に純肉の未来について語ってもらっている。

*関連記事:肉を自在にデザインできる次世代の「純肉」と、「細胞農業」が描く人類の未来

 人は古くからウシやブタ、ニワトリなどの家畜を飼育し、野菜や果物、穀物などを育ててきたが、もしかすると将来は、昆虫や藻類、はたまた細胞を飼育することが当たり前になるのかもしれない。

執筆:大嶋絵理奈(Facebookでフォロー

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